【完全新品】質屋が語る!新品とはどういうものか深堀り
2023/12/292024/01/10
完全新品という言葉を見たことがあるでしょうか。通常の流通では「新品」もしくは「中古」のどちらかの表記が自然なので違和感を持つ方もいらっしゃることでしょう。
主に中古品を販売するショップで目にするこの「完全新品」なる表記ですが、実際にはどのようなものを指すのでしょうか。今回は、質屋の視点から新品とはどういうものかを深堀りしていきます。そこには、意外な事実がいくつか隠れていました。
目次
新品とは何か?
新品とは、まだ誰にも使われたことがなく、未開封あるいは完全に未使用である商品を指します。基本的に中古品を扱っていないショップでは、わざわざ「新品」との表記はしません。オンラインショップでは敢えて「新品」と記載するケースもありますが、スーパーマーケットやコンビニ、パン屋さん、花屋さんなど日常みなさんが利用するショップでは「新品」という表記は見ませんよね?
ところが、質屋やリサイクルショップなどで主に中古品を販売するショップでは、区別するために「新品」と表記して商品を陳列している場合があります。「質屋なのに新品?」と疑問を持つ方もいらっしゃるでしょう。これは見た目や状態が未使用品同様に保たれていることまたは、ショップ側が未使用と判断していることを指します。 質屋という業種において、商品の状態は非常に重要です。新品同様に保たれている商品は、中古品と比べて高い価値を持っています。それだけでなく、その商品が未使用であることは、買い手にとっても安心材料となるからです。
質屋の視点で考える新品
しかし、筆者は質屋という職業に携わった時から、この商慣習に疑問を抱きました。質屋の営業として私たちは、お客様から様々な品物を質に預かったり、買取ったりします。お客様の中には『1回も使っていない』『新品(新品同様やで』という言葉とともに品物を持ち込む方も少なくありません。品物を確認すると、明らかに使用した形跡が見受けられるケースがほとんどです。そのことを指摘させていただくと、『1回使っただけ』『ずっとタンスや引き出しにしまっていた』と慌てて修正なさいます。筆者はこのようなお客さまのことを批判しているわけではありません。「新品同様」「未使用品」「新古品」などの紛らわしい表記をしてきた質屋やリサイクル業界が「曖昧なゆるい新品」を蔓延させてしまった元凶だと考えるからです。
完全新品に求められる条件とは?
以上の観点から、弊社では以下のように定義をさせていただいております。
「新品」=正規輸入業者様および並行輸入商社様もしくは正規卸業者様から仕入れた商品のこと。
「未使用品」=個人のお客様から買取ったものであり、かつ購入から1週間以内であり未開封の商品。
「中古品」=個人のお客様から買取ったものであり、ご購入後一
以上の観点から、弊社では以下のように定義をさせていただいております。
「新品」=正規輸入業者様および並行輸入商社様もしくは正規卸業者様から仕入れた商品のこと。
「未使用品」=個人のお客様から買取ったものであり、かつ購入から1週間以内であり未開封かつ付属品が
完備している商品(※購入日付が証明できるレシートや保証書が必要です)。
※時計の場合、バンド調整がされていると未開封でも「中古品」扱いとなります。
「中古品」=お客様から買取ったものであり、客観的に未開封の証明ができないもの。
つまり、弊社では「完全新品」という用語は使用しておらず、輸入・卸業者様から新品として仕入れ、一度も消費者(個人)様の手に渡っていない商品のみを新品として取扱いしております。
一度でも消費者(個人)様の手に渡った商品に「新品」はあり得ず、「未使用品」もしくは「中古品」としての取扱いになります。
未使用品と中古品の査定について
前記の通り、弊社が査定する場合はどんなに状態がよくても「未使用品」もしくは「中古品」としての値付けとなります。しかし、それぞれの商品および付属品の状態に応じて吟味し、査定額を提示させていただいております。「未使用品」でも「中古品」に近い査定金額になることもあれば、「中古品」でも「未使用品」に近い査定金額をご提示できる場合もございます。気になる方は、査定だけでもご相談ください。